キジトラまーちゃんを江戸張り子にした思い出

猫の張り子

こんにちは 江戸張り子のお店 はりこのはやしやです。

今日はオーダーペット江戸張り子のまーちゃんをご紹介いたします。

私の人生2回目の猫の張り子 しかも1回目に続き2回目もキジトラでした。

ちなみに3回目もキジトラです。私はキジトラにご縁がある様です。

私は犬張り子職人として活動をスタートさせており、猫はつくってきたことがありませんでした。

厳密にいうと師匠の元で招き猫を量産しているのですが、それはオリジナルではなく、師匠が全てデザインしたものでした。

実家で猫を拾って飼うほどの猫好きですが

作ってきていなかったのです。

「飼うなら猫派 作るなら犬派」ですね。

そんな「作るなら犬派」の私に2度目の猫製作のチャンスをくださったのが

まーちゃんと、今回のご依頼主である飼い主様です。

お写真を複数いただいた時、まず思ったのが「神秘的で美しい…」でした。

ご依頼主様のお写真が情景豊かなんです。自然光のポカポカした中でくつろぐまーちゃん。

お目々がくりくりしていて可愛いのはもちろん、透明感があり、美しいのです。

ご依頼主様はこんな風にまーちゃんを見ているのだなと愛を感じました。

そんなまーちゃん江戸張り子の私の中のテーマが2つ

「神秘的」「透明感」

です。透ける様に繊細なキジトラ張り子を目指しました。

なるべく手数を減らし、最小限の色味の中で制作することを心がけていました。

張り子のふわりと軽い感じと繊細な絵付けがマッチしてうれしかった思い出があります。

いただいたお写真が太陽光の中でポカポカしている優しげなまーちゃんのお写真ばかりだったので

そのお写真を凝視しながら絵付けをしたことも良かったと思います。

ツイッターでも色んな方から「輝いてるみたい」と言っていただけて

嬉しかったことを覚えています。

ちなみにまーちゃんはウインクしているわけではなく片方の目が不自由なのですが

それも作品の神秘的な感じを引き立ててくれたかなと思います。

この角度からのまーちゃんも可愛いです。

どんぶり部分の模様は色んな家紋の中から、まーちゃんらしいものを選びました。

最初は桜にしようかとか、色んな案があったのですがこれにして本当に良かったです。

ちなみにオーダーペット張り子すべてに言えることなのですが、

『四本足で立たせること』と、『手のひらに乗るサイズ感』この2つは小さなこだわりです。

これは伝統の江戸の犬張り子の中でも最小サイズ「けし」というサイズを意識していること。

(もっと小さい犬張り子も出回っていますが、これはまた別のお話になります)

そしてテーマが猫でも、江戸の犬張り子シリーズの派生として位置付けたかったことが理由です。

同じ郷土玩具でも、招き猫の分類ではなく、犬張り子の分類であることを意識した形になります。

伝統の江戸の張り子として、キジトラまーちゃん張り子をその歴史の中にねじ込みたい‼︎

そして犬張り子の歴史に猫張り子という新たな歴史を刻みたい(あくまで招き猫ではないのです)。

という私の密かな意思がこもっています。

他人からすると、どうでもいいこだわりなのでツイッターでは語らなかったのですが

ここは私のブログなので語らせていただきました。

どういうこと?と思われたらすみません。

招き猫ではなく、新ジャンルとして猫張り子を作りたかったということだけは伝わってください‼︎

現代の犬張り子って犬と猫のいいとこ取りみたいな容姿をしているので、その前途は多難ですが、

私は猫張り子を作ったことで勝手に変な満足感に浸っております。そしてこれからも頑張ります。

というわけでキジトラのまーちゃん張り子でした。

オーダーペット江戸張り子からは本当に多くのことを学んでいます。

お客様とやりとりすることが、この頃の私の生き甲斐でした。

まーちゃんに出会えたことは、自分にとってかけがえのない財産となっております。

最後まで読んでくださりありがとうございます。また次回のブログ記事でお会いしましょう。

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